DOORWAYS TO EDUCATION: An Academic Journal by Taketani Publishing
ISSN 2436-4959
組立・分解型実習題材の開発と授業実践
(寄稿)
大内 毅
福岡教育大学 副学長/教育学部 教授
愛媛県松山市(旧北条市)出身。広島大学大学院学校教育学研究科修士課程生活科学教育専攻修了(教育学修士),九州大学大学院生物資源環境科学研究科博士後期課程林産学専攻修了(博士(農学)),九州大学大学院農学研究院助手を経て現職。現在は,評価・IR担当副学長を務めており,博士後期課程を担当している。
1 組立・分解型実習題材について
中学校技術・家庭科の技術分野(以下,技術科)における板材を用いた実習題材では,一般に釘と接着剤を併用した接合方法が広く用いられている。しかしながら,製作品を使用後に廃棄する際には,釘を除去する作業が必要となり,多大な労力を要する。また,接着剤が付着した板材は分別が困難であるため,産業廃棄物として処理せざるを得ない。このことから,環境負荷低減の観点に基づく分別やリユースおよびリサイクルの実現は,現状では困難であるといえる。換言すれば,学校教育の中で実施される実習活動において,産業廃棄物の発生を伴っている側面は否定できない。特に,完成度が低く使用価値の乏しい製作品ほど廃棄に至る可能性が高く,この問題を一層顕在化させるものと推察される。
そこで,組立・分解および分別を可能とする組立・分解型実習題材の開発に取り組んだ 1) 2)。具体的には,新たな接合方法の確立を目的として,専用工具,治具ならびに接合ねじ(以下,キャップ木ねじ)を考案・開発した。さらに,これらを用いた実習題材の教育的有効性を検証するために,授業実践およびアンケート調査を実施した。本稿では,以上の取り組みの一部について概要を報告する。
2 専用工具,治具およびキャップ木ねじの開発
図1(a)に示すように,専用工具として2段錐を開発した。この工具は,異なる径(φ3mm,φ8mm)の下穴を一度に手動で加工することが可能であり,中学生でも安全かつ容易に下穴加工を行うことができる。
図1 2段錐,固定治具およびキャップ木ねじの概要
この2段錐を使用する上で2つの課題が考えられた。1つ目に,接合する板材を固定すること,2つ目に,2段錐を材料の接合面に対して垂直に進入させることである。そこで,接合する板材を固定し,下穴の位置決めと,接合面に対して2段錐を垂直に進入させることができる固定治具(b)を開発した。
実際の接合には,市販の六角穴付きねじを参考にして,M4のキャップボルトの頭部と六角穴付きねじのねじ部を組み合わせて,低トルクで高保持力を目指したキャップ木ねじ(c)を開発した
このキャップ木ねじによる接合を適用することにより,繰り返しの接合が可能となり,組立・分解および分別が実現できる。
3 組立・分解型実習題材を用いた授業実践
授業実践は,公立中学校1年生(技術科)を対象として実施した。授業の流れとしては,まず,キャップ木ねじ,2段錐および固定治具について説明し,その中で下穴加工や材料固定の重要性について考えさせた。また,図2(a)に示すように,練習材を用いた作業では,L字型接合およびT字型接合を想定した練習を行った。次に,実際の加工では,固定治具による板材の固定(b),2段錐による下穴加工(c),6角レンチを用いたキャップ木ねじによる接合(d)を行い,組立てを進めた。さらに,作業を進める中で,治具を使用せずに作業を行う生徒が多く見られるようになった(e)。このことは,生徒の加工技術そのものが向上したためであると推察される。同図(f)は,完成した製作品の一例である。
図2 各作業における生徒の様子
4 アンケート結果
授業実践後に実施したアンケートでは,主に組立てにおける難易度ならびに安全面・環境面への配慮について調査を行った。その結果,いずれの観点においても有用な知見が得られた。これにより,開発した組立・分解型実習題材は,2段錐,固定治具およびキャップ木ねじを用いて製作する場合,中学生にとって安全かつ容易に製作することが可能であることが明らかとなった。また,本実習を通して,環境に配慮したものづくりや持続可能な社会の在り方について,体験的に理解が深まることが確認された。
一方,保護者を対象として実施したアンケート結果からは,一度分解した後に家庭へ持ち帰り,再度組立てるという本実習題材の特性が,家族団欒の機会の創出に寄与するとともに,組立・分解の意義に対する理解を促進する可能性が示唆された。さらに,技術科における学習内容について,家庭内における共通理解を促進する観点からも,組立・分解型実習題材が教育的価値を有することが明らかとなった(図3)。
図3 組立・分解型実習題材の活用イメージ
5 おわりに
組立・分解型実習題材には,製作と同時に廃棄することを意識し,環境負荷低減を目指す視点が含まれている。この視点は,今後のものづくりにおいて不可欠であり,持続可能な社会の構築を目指すESDの実現にも寄与すると考えられる。このような視点に基づく本実習題材は,今後のものづくり学習において発展的に展開し得る可能性を有している。
参考文献
1)大内毅,野中悠大,組立・分解を意図した中学校技術科における実習題材の開発,福岡教育大学紀要第69号第3分冊,pp.41-54(2020)
2)大内毅,野中悠大,組立・分解を意図した実習題材による授業実践,福岡教育大学紀要第70号第6分冊,pp.23-30(2021)
ヘルスプロモーションの理解
~ 学生がウェルビーイングとの関連に気づく ~
(寄稿)
野口 直美
北翔大学教育文化学部教育学科 准教授
北海道旭川市生まれ。北海道内の高等学校において養護教諭として複数校勤務後,北海道教育大学大学院を修了し,2021年より現職。学校保健,健康教育を専門とし,がん教育,包括的性教育,ウェルビーイングの実践を研究。日本思春期学会理事,日本学校保健学会,日本メンタルヘルス学会,ウェルビーイング学会等所属。
1 はじめに
ヘルスプロモーションとは,「人々が自らの健康とその決定要因をコントロールし,改善することができるようにするプロセス」(バンコク憲章,2005)と定義されている。島内(2018)1)は,ヘルスプロモーションを推進するうえで重要な点として,「自分の人生の主体は自分であると考え,セルフエフィカシー(自己効力感)を高めていくこと」,そして「よりよい人生を健康で幸せに生きていくためには,自分のライフスタイル(生活様式)を考察すると共に,自分を取り巻く環境,(略)とりわけ人間さらには制度とのかかわりについて深く考察する必要がある」といった見解を示している。つまり,ヘルスプロモーションとは,個人と社会がともに幸せに生きるための包括的な健康概念といえる。
一方,第4期教育振興基本計画では「日本社会に根差したウェルビーイングの向上」が基本方針の一つとして掲げられている。筆者は,養護教諭養成教育に携わっているが,養護教諭を目指す者にとってヘルスプロモーションとウェルビーイングの関連を理解することは極めて重要と考える。
そこで,本稿では,養護教諭志望学生を対象とした科目「学校保健」におけるヘルスプロモーションの理解を深めるための教育実践事例について述べる。
2 教育実践
「ヘルスプロモーション」の授業では,はじめにヘルスプロモーションの変遷や基本理念などについて概説し,「ヘルスプロモーションのイメージ図を描き,説明する」グループワークに取り組ませた。その際,イメージ図は既存の概念図を活用しないオリジナルの図とし,次回の授業においてイメージ図を用いたプレゼンテーションの選評会を実施した。
3 ヘルスプロモーションの理解
作成されたイメージ図は,その概要説明文からテキストにコードを付したところ,「健康をつくる要因」,「人とのつながり」,「人への働きかけ」,「環境整備と支援」の4つに分類することができた。「健康をつくる要因」をテーマにした図では,「健康の決定要因」に着目し“健康”というパズルの完成には,提示されたピース(要因)だけでは不十分なことが示されていた。あえて全てのピースを描かないことで,健康の保持増進には多様な要因が関連する暗示の意図が表現されていた。「人とのつながり」の図では,人が健康に生きるためには,身近な人々や地域社会と力を合わせることで,個々の負担が軽減されることが示されていた。この描写は,湯浅(2021)2)が示す「私的責任だけでは限界があり,そのために公的責任をもって達成を可能とするという認識」の理解の反映と考えられた。「人への働きかけ」の図では,ヘルスプロモーションのゴールが人々のQuality of Life(以下,QOL)の向上であることが明示されていた。また,地域住民へのヘルスサービスの提供や地域活動の強化といった支援環境が描かれており, QOL向上の重要性と5つの活動領域への理解が示唆された。「環境整備と支援」の図では,人を木の成長に見立て,自己実現や生きがい,QOLといった果実を実らせるために自助・共助・公助が大地に働きかけることで,木(人)が健康に育っていく様子が表現されていた(図1)。
図1 「環境整備と支援」のイメージ図
また,人生を曲がりくねった道として表現した別の図では,人が幸せな人生を歩もうとする過程において直面する予期せぬ出来事を,落とし穴や障害物として描写していた。加えて,ヘルスプロモーションの5つの活動領域の整備により,障害物の除去や道路の直線化を実現し,幸せな人生に近づいていく様子が表現されていた。これらの図からは,健康づくりにおける自助・共助・公助といった支援的環境の重要性と人生のどの段階においても健康支援のリソースが享受されうることへの理解が読み取れた。オタワ憲章で提唱された「健康は目的ではなく,日々の生活を送るための資源である」考え方とさらにその先にある生きがいや自己実現,QOLの重要性に対する理解が推察された。
以上のように,ヘルスプロモーションは,単に個人の健康の保持増進に留まる概念ではなく,その先にあるQOLの向上やウェルビーイングの達成を目指すものといった理解が確認された。また,QOLの向上やウェルビーイングの実現には,個人の力のみならず,そのプロセスにおける社会的環境についても検討され,学生はイメージ図の作成を通して健康をより包括的かつ多面的に捉えたといえる。
4 ふり返り
授業のふり返りを概観すると,イメージ図の作成を通して言語的理解のみでは得られなかったヘルスプロモーションの本質的理解に近づくことができた記述が多く見受けられた。また,ヘルスプロモーションの多様性や広がりが可視化され,新たな気づきにつながっていたことが推察された。さらに,イメージ図の作成やプレゼンテーションを通して「自分たちで考えを巡らせて時間内にひとつのイメージ図を完成させることで,達成感とともに学びを深めた」,「こんなにも様々なヘルスプロモーションの表し方がある」といった記述など,ヘルスプロモーションの多層的・多面的な側面に対する理解を深めていた。また,「自分の健康についてどれだけの人やものが関係していたのかを実感した」といった記述など,健康観の再認識がつながったことが推察された。
5 まとめ
本教育実践を通して,次の知見を得た。
① ヘルスプロモーションをイメージ図にすることは,その概念構造や構成要素が明瞭になる。
② イメージ図の作成は,ヘルスプロモーションの漠然とした理解から確かな理解への深化を促す。
③ グループでの対話やプレゼンテーションは,ヘルスプロモーションを自分事と捉え,自らの言葉で内容を再構築する機会となり理解の深化につながる。
④ ヘルスプロモーションのイメージ図の作成は,健康の保持増進といった従来の視点からその先にあるQOLの向上やウェルビーイングの達成といったより包括的な視点を持つことが示唆された。
以上の点から,へルスプロモーションについてイメージ図を作成し,他者に説明するための活動は,ヘルスプロモーションに対する深い思考と理解を促し,健康について再考する機会になる。また,「健康になる」ことを目的とした従来的な捉え方から,健康をより包括的かつ多面的に捉える健康観への変容が期待される。
*本稿は、「養護教諭志望学生に対するヘルスプロモーションの理解を深める教育実践」(北翔大学教育文化学部研究紀要 2024)を加筆修正し再構成したものである。
参考文献
1) 島内憲夫(2018).ヘルスプロモーションを支える理念・理論・戦略―原点はWHOオタワ憲章―,日健教誌,26
2) 湯浅資之(2021).ヘルスプロモーションの原点回帰,ライフ出版社
宿題とは何か
~ ミクロな視点から学校文化を読み解く ~
(寄稿)
宮崎 麻世
EduPorte株式会社代表取締役
15年間,福岡市小学校教諭として勤務。途中,在職のまま九州大学大学院で教育学修士号を取得。宿題についての論文をまとめる。差し迫る時代の変化と学校教育の課題解決に立ち向かうべく,2023年に退職,起業。同年12月にEduPorte株式会社を設立。福岡を中心に学校と社会を持続的につなぐプロジェクト開発を行っている。
1 はじめに
宿題とは何か。研究者として,そして教師としてこの問いと向き合ってきた。そして宿題というミクロな視点から,現在の教育界の構造を垣間見ることができると考えている。本稿は宮崎(2022)を土台として論述する1)。
宿題というキーワードは多くの人に馴染みがあるにも関わらず,その学術研究は少なく,明確な定義はなされていない。教育基本法にも学校教育法にも宿題という言葉は登場しておらず,学習指導要領にも宿題という言葉は登場しない。しかし,宿題が行われている実態として,ベネッセの学習指導基本調査によると,宿題は,日本の約94.6%の教師が毎日出している実態があり,その内容としては,計算や漢字などの反復練習が96.1% となっている2)。
このように多くの教師が毎日行っている宿題であるが,定義が無いにも関わらず「あたりまえ」に存在している現状がある。こういった事項は学校教育の中に溢れかえっていると推測できる。宿題について問い直しを通して,学校の「あたりまえ」を見直す一助となれば幸いである。
2 宿題の歴史
佐藤(1987)によると,現代の宿題が生まれたのは1900年代初頭であり,学校での授業時間では教授内容の必要最小限のすべてを習得させることが困難であったため,漢字学習や演算については家庭での練習が求められたという3) 。
自身の研究でもデータベースを用いて宿題を主な検索語として調査したところ,佐藤の主張と重なっていた。興味深いことには,1955年頃から宿題に関する記事は急増しており,1965年頃まで続いている。この頃の記事を見てみると,「宿題廃止論」が活発になっていた。しかし,1970年以降は宿題に関する記事も減り,廃止論の議論も下火になっている。
宿題は,このような変遷を経つつも,1900年代初頭からその内容も大きく変わらず,約120年以上続いている。
図1 「宿題」に関する検索語の登場回数(5年毎)
3 宿題からみた学校と家庭の関係
宿題は一般的な認識では,学校で課して家庭で取り組み学校に提出する,というものである。2者間を行き来するからこその複雑性もあり,この2者の関係について3人の研究者の分析を参考に宿題についても論じていくこととする。
山村(1993)は,学校の家庭の関係について,宿題・給食・PTAの観点から検討し,学校からの発信の方が家庭からの発信を凌駕し,家庭が学校の指示に従う関係になっていると述べた。また,親は学校に異を唱えることをせず,むしろ教師に頼んで学校の規則として子どもを規制することを好む傾向があったという4)。
倉石(2005)は,高知や大阪で起こった解放教育について,家庭と学校との関係について宿題を視点として論じ,教育の一部を主として家庭という外部に依存(委託)せざるを得なかったこと,宿題を成り立たせている条件はこの構図の成否であること,家庭という無償労働の調達に成功していることを明らかにした5)。
丸山(2016)は,宿題に学校教育の家庭依存がみられるという立場から調査を行い,その結果,学校教育が家庭に依存することに不平等性が指摘されたことを明らかにした6)。
家庭での教育や学習支援が難しかった時代には家庭が学校に依存する傾向にあったが,現在は時代の変化からその関係は崩れていると言えるだろう。その中でも形が変わらぬまま宿題が存在していることは,大きな課題の1つであると考える。
4 宿題の効果
宿題について論じるにあたり「効果」があるのか,という問いは常に表出してくる。宿題の効果についての研究にも触れておくこととする。
国立教育政策研究所は,全国学力・学習状況調査(2019)の結果から,家庭学習についても分析を行っている。ただし,この調査においては,宿題という言葉ではなく,家庭学習として調査されていることに留意しておく必要がある。学習習慣に関わる分析として「家で自分で計画を立てて勉強している」「学校の授業時間以外に,普段(月曜日から金曜日),1日当たり1時間以上勉強をする(学習塾で勉強している時間や家庭教師に教わっている時間も含む)」の項目に肯定的な回答を示している児童生徒の方が,平均正答率が高いという結果が出ているという7)。
耳塚ら(2014)は,平成25(2013)年度の全国学力・学習状況調査の結果から,家庭の経済状況等を含め,家庭・地域・学校・施策等が児童生徒の学力等とどのように関係しているのか,分析を行い,学力は児童生徒の社会経済的背景(SES)および学習時間の量によって規定され,SESが高く,学習時間が多いほど学力が高いこと,学力はSESに規定されつつも学習時間の多さが高い学力の獲得に対して独立した効果を持っていること,宿題をする児童生徒ほど高い学力を得ることができること,を明らかにした8)。さらに,どのような学校の取り組みが学力格差を縮小するかを分析し,教員間で「家庭学習の共通理解」をしている学校ほど,児童生徒の学力格差が小さいという結果を得ている。
また,米国においてHarris Cooperら(2006)は,多すぎない宿題は効果的であり,年齢が上がるほど宿題は効果的になること,小学生に宿題を課すのは時間管理と勉強の習慣を身につけさせる意味合いのほうが強いことを明らかにした9)。
これらの研究から宿題に一定の効果は認められていると言えるが「宿題の内容はどのようなものだったのか」など,前提が同一ではないことやアンケート調査の結果分析のみであることから「家庭学習」や「学習時間の量」との混在が見られることが予想され,宿題そのものの効果を測定しているとは言い切れない側面があると考える。
5 調査・結果
前述したとおり,宿題についての先行研究は少なく,定義づけされたものは存在していない。
本研究においてはここまでの調査を踏まえ,実際に教師と保護者が宿題に対してどのような意識を持っているのか,フォーカス・グループ・インタビュー(FGI)の手法を用いて,質的研究を行うこととした。FGIは探索的な研究をする場合に最も適していると言われており「前提となる事項」を知ることを目的としている。
2019年11月に調査対象となる教師5名(表1),保護者5名(表2)を適切な手続きを経て集め,FGIを2度行った。2度の調査で表出した,合計544回の発話について質的分析を行った。尚,分析の妥当性が得られるよう,分析内容についてはFGI参加者全員に確認を行い,内容の齟齬がないか承諾を得ている。
表1 教師FGIの参加者と質問紙結果(2019年時点)
表2 保護者FGIの参加者と質問紙結果(2019年時点)
以下,数名の結果を抽出して結果述べる。詳細については宮崎(2022)を参照して欲しい。
A教諭の場合は,自身の価値観と宿題の取り組ませ方に矛盾が見られた。普段の労働時間も長く,経験も少ないことから,宿題の目的について考える余裕や機会が少なかった。
C教諭の場合は,宿題については,やるべきことをやる習慣をつけることや家庭学習の習慣をつけることに目的の主眼を置いていた。また教諭 C の特徴として,子どものためにしてあげたいという思いや保護者からの要望,自己の負担感の間で非常に葛藤している姿が明らかになった。
保護者1の場合は,子どもが1年生であることから,さほど親も子も宿題への負担感を感じていないという。基本的に宿題に親は関わらないと考えており,その理由として怒ってしまうことや自分に勉強の自信がないことが挙げられていた。また,子どもに寝る時間や遊ぶ時間を大切にしてほしいと考えていた。
保護者4の場合自身も子どものころ宿題が嫌いで価値を感じておらず,子どもが嫌々やっている宿題は苦痛でしかなく学力にもなっていないと考えていた。強制ではなく興味が大切で,興味をもったことに取り組むことで自主性が育つと考えていた。宿題に価値を感じていないが,当たり前だった習慣がなくなることには不安を感じるという。
計10名の意識は宿題の捉え方は,教師と保護者ともに個々によって異なっており,大多数の教師がおよそ毎日行っている教育活動であるにも関わらず,双方にとって不安定に存在している宿題の様相が明らかになった。
6 考察
このような研究結果を踏まえ,宿題に含まれる8つの概念の視点ごとに整理を行い,考察を行った。その結果,次の3点について述べる。
① 宿題の目的
【a学力の定着】【c内容】【d必要性】の3つの項目に関して,保護者は効果や目的が明確になっていないことにより疑問を感じており,教師は目的について疑問を持つ時間的ゆとりもないことや学校文化により「当たり前」となり慣習的に行っていることが明らかになった。教師は宿題の目的について議論し,保護者とその目的について共有していくことが必要であると指摘できる。
② 学校教育と家庭教育の捉え方
現在の宿題の在り方は,教師は子どもや家庭の差がある中で全員の学力向上のために家庭教育に強い関わりを持とうとしているが,保護者はそれぞれの家庭教育を実践していこうとしており,すれ違っている様相が浮かびあがった。ただし本調査に協力を得られた保護者が,そもそも時間を割いてインタビューに参加するという点において,子どもの教育に強い関心を持っているということに留意しておく必要がある。
時代の変化や個々の価値観の違いから,この差異については学校の役割から見直していく必要性があると考える。
③ 負担感
【g負担感】について,教師は自己の負担感と宿題の目的のバランスをとろうとしている姿が見受けられた。また宿題以外の業務の負担感との兼ね合いもあることがわかった。保護者は子どもや自身が負担感を持たない程度の宿題を望み,家庭生活においてゆとりがあることを望んでいた。また自身の負担感も減らしたいと考えているが,宿題が減ることで不安が生じることも案じていた。
双方に大きな負担感を孕んでいたため,負担感ではなく効力感になる営みに変化させることが必要であると考える。
7 結論
本研究では,教師と保護者ともに宿題についての捉え方は個々によって異なっており,その価値観も揺らぎながら存在していることや,宿題は目的が不明確であること,教師と保護者の学校教育と家庭教育の捉え方にずれが生じていること,宿題は双方に負担感を含んでいることを明らかにした。
本研究において課題はあるが,宿題そのものを捉えようとした研究は少なく,宿題について教師と保護者の意識という視点から新たな知見を示したことは意義深いと考える。慣習となっている「当たり前」が学校教育には多く存在しており,問い直していくことは学校教育を発展させていく1の視点となると考える。
また,宿題は誰もが認知している学校と家庭を行き来するツールであることから,宿題という視点を通して現在の学校教育や家庭教育の在り方を紐解いていく可能性も秘めていると考える。
教師の役割とは何か,それが明白でないまま日々奔走する教師たち。あまりの忙しさに立ち止まり問い直す余裕がないシステムに課題があると考えている。まずは立ち止まり,問い直そう。しかし,宿題1つを議論している場合でもない。そもそも「教育」とは何か,そして「学校」とは何か。そんなことを社会全体で対話していく必要があると考えている。
参考文献
1) 宮崎麻世(2022)「小学校における宿題に対する教師と保護者の意識に関する考察」『学校改善研究紀要』27-41
2) ベネッセ教育総合研究所(2023)小中高校の学習指導に関する調査2023
3) 佐藤秀夫(1999).「『宿題』はなぜ生まれたのだろう」『おそい・はやい・たかい・ひくい Number2 』ジャパンマニシス ト 17₋22.
4) 山村賢明(1993).『家庭と学校』放送大学教育振興会.
5) 倉石一郎(2005).「<宿題>から見た解放教育 -教育総動員体制論序説」『東京外国語大学論集 第 71 号』181₋196.
6) 丸山啓史(2016).「1960 年代におけるランドセ ル通学廃止の経過-宿題にみられる学校教育の家庭依存に関わって-」『子ども社会研究』22,155₋171
7) 国立教育政策研究所(2019).「平成31年度(令和元年度) 全国学力・学習状況調査 報告書 質問紙調査」102₋103,180₋ 182.
8) 国立大学法人お茶の水女子大学(2014).「平成 25年度全国学力・学習状況調査(きめ細かい調査)の結果を活用した学力に影響を与える要因分析に関する調査研究」83₋118. ※第4章において耳塚寛明・中西啓喜ら「家庭の社会経済的背景による不利の克服」執筆 https://www.nier.go.jp/13chousakekkahoukoku/kannren_chousa/pdf/hogosha_factorial_experiment.pdf(2021.8.29)
9) Cooper, H., Robinson, J. C., & Patall, E. A. (2006). Does homework improve academic achievement? A synthesis of research,1987–2003.Review of educational research,76(1),1-62.
子ども理解を中心に据えた授業構築を目指して
~ 個別最適な学びと協働的な学びの一体的実現のために ~
(寄稿)
高橋 純一
東京未来大学 講師
1975年 秋田県秋田市生まれ。秋田県立秋田高等学校を卒業後,北海道教育大学函館校に入学。卒業後北海道の公立中学校を中心に,約20年間教員を務める。中学校教員在職中に,北海道教育大学修士課程を修了。現在,東京未来大学こども心理学部において主に,社会科教育関連科目を中心に担当している。
1 はじめに
近年の我が国の教育動向から,子ども一人ひとりを理解して授業を構成し,実践することが重視されている。
我が国においては,令和3年4月に「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学びの実現~(答申)」1) が出され,個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実を図ることが提起されている。このことから,学校現場において子ども一人ひとりを理解し,その子どもにとって最適な学びを実現できる教師の資質・能力がいっそう求められる。近年,教科教育学の立場からも臼井(2022)の言説として,「授業をする力量だけでなく,授業を通して子どもの力を伸ばす力量」2) の獲得が述べられている。そのため,各教科等の授業において,子どもを理解しその能力を最大限に伸ばすことを視野に入れながら,授業実践することが望まれている。筆者の所属する東京未来大学のこども心理学科こども保育・教育専攻においても,カリキュラム・ポリシーの一つに,「子ども理解に根ざした心理学・保育学・教育学・福祉学等に関する体系的・実践的な知識・技能を学ぶ」を掲げ,教育課程の根幹に「子ども理解」を据えている。本稿は,我が国の教育動向等を見据えて,子ども理解をキーワードにしながら展開していきたい。
2 子ども理解を中心に据えた全国屈指の研究校
我が国において,長年にわたって子ども理解を柱にして,実践研究している学校の一つに富山市立堀川小学校がある。堀川小学校は,戦後の社会科を創造した重松鷹泰の指導を仰ぎ,1955年より現在まで一貫して子ども理解を中核とした問題解決学習を実践している。また,創校150年を迎えた伝統校であり,教育目標として「自主創造-くらしをみつめ,追究する子ども-」を掲げ,“子どもが主体的にくらしをつくる”ことを目指している。特に,当校の子どもが主体的に語り合い聴き合う授業は魅力的であり,毎年行われる教育研究実践発表会には,全国から多数の教育関係者が参加している。堀川小学校の子どもを主体とした研究の成果について,これまで著書として14冊刊行されている。1959年に発刊された第1の著書『授業の研究』のはしがきには,堀川小学校における子ども理解の考え方が示されている。
「ひとりひとりの子どもの考えには,それぞれに根拠がある。どんなつまらない発言の中にも,その子どもの過去の学習経験や生活経験が織り込まれているのであって,どの子もどの子も,それぞれに,その子なりに独自な考え方の背景を背負って,個性的に問題に対決しているのである。学習指導は,まず,このような,子どもの考え方の特質を認め,その言い分をすなおにききいれることからはじめなければならない」3)
堀川小学校は,この考え方に基づいて子どもを主体とした授業研究を展開してきたのである。次章では,この子ども理解に基づいてどのような授業が展開されているのかを取り上げる。
3 堀川小学校の社会科の授業実践
筆者は現在,堀川小学校の政二亮介教諭の実践について研究している。その中でも本章では,政二教諭が堀川小学校に在籍して4年目に実践した小学校6学年追究単元『戦国の世を生きる-徳川家康-』を取り上げる。本単元の流れは,表1のとおりである。
表1 単元『戦国の世を生きる-徳川家康-』
表1にある①は,新単元との出会いの段階である。堀川小学校では「提示の時間」と言い,子どもが学習に見通しをもち,追究を歩み出していく上で大事にしている段階である。提示の時間において家康の年表を見た児童Iが,徳川家康が名前を変えていくことに興味をもった。つまり,「徳川家康の年表見たときに,別の名前で生まれてきていることが気になりました。なぜなら,今は,名前をよくしようと名前を決めているけれど,昔はなぜ名前を変えるようなことをしたのか気になりました」4) という問題意識をもったのである。政二教諭にとって,Iのような家康の名前に問題意識をもつことは,単元構想にはなかったものの,家康の名前にこだわるIの背景を考え,I自身の名前の由来やその真意を親から聞き,自分の名前に込められた親の思いや願いを知ったこと(Iが昔自身の名前について嫌な気持ちをもち,そのことについて親に訴えたところ,親から名前に込められた願いを聞き,それ以降嫌がることはなくなった)と因果関係があるとその背景に迫っていったのである。
また政二教諭は,本単元におけるその後のIの追究について,以下のように振り返った。
「Iさんが急に手を挙げてきて,『先生私ももしかしたら,(家康と同じで)卑怯なことしていることあるかな』って,いきなりボソって言うんです。『何かあったけ』って言ったら,『私テニスやっているんだけどさ,人に試合勝ちたいなって思ったら,はじっこの方ばかりにボール打つって。』それはすごく良いことなんじゃないかって僕なら思うんですけど,…それって,Iさんからしたら,自分ももしかしたら試合に勝ちたいっていう時に,卑怯な手を使ったりすることあるなっていう話を,自分事にしながら考えていくんですね。…この徳川家康を通していきながら,自分の立場や生き方というものを顕在化しているのではないかと思いました。」5)
以上のように政二教諭は,Iが徳川家康の生き方を自分事として捉え,追究する姿に対する理解を深めていった。また,Iの学びが学級全体に及ぼした影響についても以下のように振り返った。
「徳川家康が,戦国の世をどう生きてきたのかについて,他の子どもはその業績しか注目しなかったんですけど,Iの追究によって名前からも人の生き方の矛盾があることに全体が気付き,学習が深まる良い追究になった。」6)
Iの追究が,学級における他の子どもの学びを深めるための契機となったのである。
以上のことから,本授業実践を,Iが教材を通して生まれてくる課題を発見し,それを解決する過程としてのみ捉えることはできない。Iは,この教材を通して徳川家康の名前の変遷から,自分の価値観と矛盾したり,抵抗を感じたりして苛まれ,自身の問題として捉えるに至った。そしてIは,自分の問題として捉えたものと正面から向き合い,問題解決に向けて主体的に追究していった。
このIの主体的な追究を可能にした根拠は何であろうか。筆者は,政二教諭が名前の価値や意味,家康の名前の変遷にこだわったことに着眼したIを見守り,その追究を最後まで信じて支えながらIを理解しようとしたその姿勢にあると考える。
4 子ども理解を中心に据えた授業実践
前章でも述べた徳川家康の授業実践に着目して,もう少し述べていきたい。
本授業における徳川家康が江戸幕府を開くまでの業績に関わることは,教科の内容面に該当する。徳川家康という教材を通して,子どもはその時代背景や文化,政策等について理解し,学習を深めていく。言わば,教科の内容的な側面としての意味をもつ。しかしながら本授業実践は,この内容面を扱うだけにとどまらなかった。つまり教師は,教材を通して浮かび上がってくる子どもの様々な事実を捉えること,その子どもの事実と事実をつないで統合して,子どもの育ちや願いや価値観を捉えるようとする努力しようとすること,つまり子ども理解に迫るという内面的な側面をも大事にしていると言える。子どもの内面的な側面も位置付けながら授業が展開されることによって,子どもが主体的な追究を生み出すことにつながっているのである。
このことは,堀川小学校の追究の捉え方にも関係している。例えば,第5冊目の著書『個の成長』では,追究について以下のように述べられている。
「追究とは,求めてやまないすがたであり,真実にむかって全力をあげて究めようとすることである。わたくしたちの求めている教育は,そうした追究主体の育成である。追究はしたがって全人格的な行為であり,人生における永遠の旅は,すなわち追究のすがたである。わたくしたちは,可能性にみちた子どもたちが,教育という営みを通して,追究者として育つことを願わずにはいられないのである。」7)
このことは,追究が単なる授業という限定された場における学習内容の獲得ということを意味してはいない。子どもが自らのくらしに重ねて,自分の問題として向き合い続けること,すなわち生き方に関わることとして捉えられ,教師がその子どもの追究を支援していることに要因がある。
5 自立した学習者を育成するために
1章で述べたように,現在の我が国の教育動向を受けて,各学校現場において子どもを「自立した学習者」に育成することが期待されている。
堀川小学校では,1978年に刊行された第6冊目の著書『自立性の開発』において,子どもが自立して学ぶための支援として4点について述べられている。1点目は学習意欲を育てること,2点目は学習方法を工夫していく力を育てること,3点目は自己評価の力を育てること,4点目は他への関わり方を高めることである8)。今後,個別最適な学びと協働的な学びを一体的に実現するうえで,各学校現場に示唆を与えるであろう。
堀川小学校が約70年間にわたって,子ども中心の学校であり続けることができるのは,時代とともに変化していく教育の姿を敏感に受けとめ,創造的な学校経営に努めてきただけではない。どれだけ時代が変化しようとも学校経営の中核に子どもの内面を重視し理解することを貫いていることが根拠として挙げられる。第10冊目の著書『子どもの学びと自己形成』には,以下のようなもつべき教師の姿勢について述べられている。
「教師は日頃から子どもに教えようとする教科の内容的な教材研究を十分に行い,子どもの幅広いニーズに応えるべく,内容に精通していることが必要である。それとともに大切なことは,教師が子ども一人一人を熟知し,子どものよき理解者としての姿勢を失ってはいけないことである。」9)
筆者は今後とも,この不易と流行の両面を兼ね備え進化・発展し続けている堀川小学校の教師と子どもから学び,その研究の発展のために,微力ながら全力を尽くしていきたい。
註及び引用文献
1) 文部科学省(2021)「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学びの実現~(答申)」https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/079/sonota/1412985_00002.htm(最終アクセス
2024年2月25日)。
2) 臼井智美(2022)「教師教育における教科教育学(研究)の寄与の可能性」『日本教科教育学会誌』第44巻第4号,2022年,103頁。
3) 富山市立堀川小学校(1959)『授業の研究-子どもの思考を育てるために-』明治図書,3頁。
4) 富山市立堀川小学校(2016)『教育実践-個の学びと教育-第121号』富山市立堀川小学校教育実践研究会,15頁。
5) 2018年7月31日に,福島大学教職員研修講座(『子どもの追究を拓く授業』」)の講師を担当した。その講演会で語ったこと。
6) 2019年6月1日,堀川小学校において,筆者のインタビューによる。
7) 富山市立堀川小学校(1973)『個の成長-可能性の開発を求めて-』明治図書,10頁。
8) 富山市立堀川小学校(1978)『自立性の開発』明治図書,12-13頁。
9) 富山市立堀川小学校(2006)『子どもの学びと自己形成』明治図書,43頁。
インストラクショナルデザインを活用した授業設計
(寄稿)
藤本 光司
芦屋大学 経営教育学部(学部長) 教授
1963年兵庫県丹波篠山市生まれ。兵庫県公立中学校教諭,ロンドン日本人学校教諭,宝塚市教育委員会指導主事を経て2011年着任。現在,IR推進室長,大学院も兼任。日本教育情報学会理事。主な著書に,『新編 技術科教材論』(竹谷出版2021共著),『アクティブラーニングに導く 教学改善のすすめ』(ぎょうせい2020編著),他。
1 はじめに
GIGAスクール構想によって,一人1台端末が整備されたことや学校現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)が進むことで,教育のパラダイムシフトに期待が寄せられている。学習管理システム(LMS)の活用は,教務情報の管理,チャットでのコミュニケーション,自動採点機能,懇談日程の予約などがある。これらにより教育活動の幅も広がり,履歴情報から学習内容を点検して教育の質保証につなげている。本稿では,授業で勝負するための授業設計に有効なインストラクショナルデザイン(Instructional Design,以下,ID)ならびにオンライン授業の手法の一つである反転授業(Flipped Classroom)を紹介する。
2 教え方・学び方を逆転する反転授業について
そもそも限られた時間の中で教員による知識伝達と学習者の主体的な学びを両立する授業は容易ではない。反転授業が注目されたのは,ICT教育の発達と教育のパラダイムシフトが関係している。
バーグマン(J.Bergmann)とサムズ(A. Sams)1)が示した「教えることを目的とした教員主体ではなく,学ぶことを中心に捉えた学習者主体の授業を作りたい」という思いにより反転授業が生まれた。一般的に予習や復習は,授業の補助的な役割を担っている。反転授業の目的は,講義の時間を減らして学習者の理解を精一杯引き出すことに焦点をあてている。
図1のように,「学校で学習して自宅で復習する」という流れを反転させて,「自宅で予習し,学校でさらに深く学習する」が反転授業である。一方,反反転授業は,たとえばテニス未経験者に,とりあえずプレーさせた後,基礎理論を教室で学び,学校外で動画視聴して復習させる手法である。
反転授業は,まず,予習動画で動機づけと基礎・基本の学習を定着させる。次に,教室で課題に対する討議やグループワーク,あるいは発展問題で深い学びへと導く授業設計である。留意点は,単元目標の明確化,学習負担を考慮した動画分量(時間),確認問題のWeb配信などが効果的である。また,反転授業による予習は,生徒間の学力格差を無くすことや深い学びの情報収集に対応できる。一方,多くの授業で実施すれば生徒の学習時間が増えるので教科間調整も重要である。
図1 通常授業と反転授業の比較
3 魅力的な授業を提供するための授業設計
学習者がもっと学びたいという意欲を喚起して達成感を実感させることができれば,魅力的な授業といえる。IDは,学びの効果・効率・魅力の向上をめざした教育手法の総称であるが,この研究の歴史は古く,1940年代に米国ではじまり教育工学の分野での研究が盛んである。心理学者のガニエ(R.M. Gagné)はID理論の生みの親であり,その屋台骨を9教授事象2)で示している(表1)。導入段階では,学習者の注意を引き,次に,何が身につくかの目標を知らせて,必要な前提条件(既有知識)を思い出させる。展開段階では,新しい事項を提示して記憶に組み込む作業と引き出す道筋をつける。最後にまとめとして,出来具合を確かめて,学んだことを忘れないようにする。この理論は,記憶の仕組の二重貯蔵モデルとも関連している。
表1 R.Mガニエの「9教授事象」
4 有名なIDの「ADDIE」と「ARCS」モデル
インストラクション(Instruction)とは,教授,教育,訓令,指令,使用説明書など,教える行為全般を指す。次に,有名なIDモデルを紹介する。
(1)ADDIEモデルを活用した授業改善と評価
デック(A.W. Dick)のADDIEモデル3)を図2に示す。このモデルは教育や教材の設計プロセスの手順を「分析-設計-開発-実践-評価」の流れでPDCAサイクルのように繰り返す。特徴は,その都度の評価結果を受けて,それぞれの段階で適宜修正が施される。授業で,自分が何をしているのか,どこに問題があるのか迷ったときに,そのプロセスを振り返って活動全体を見直すことができるモデルである。
図2 A.W.デックの「ADDIE」モデル
(2)ARCSモデルによる学習意欲の喚起と持続
学習意欲は学びの原動力であるが,学びをデザインする,ケラー(J.M. Keller)のARCSモデル4)を図3に示す。このモデルの4つの側面は,さらに3つの下位分類で構成されており,下位分類を具体的な教授場面に置き換えることで自分の授業の理解が深まる。
①Attention「注意:おもしろそうだ」
A-1:知覚的喚起(興味を引くために何ができるか)
A-2:探求心喚起(どう探求的態度を引き出せるか)
A3:変化性(どうすれば学習者の注意を維持できるか)
②Relevance「関連性:やりがいがありそうだ」
R-1:目的志向性(ニーズを満たすことができるか)
R-2:動機との一致(学習スタイルや興味と関連づけるか)
R-3:親しみやすさ(どう経験と授業を結びつけるか)
③Confidence「自信:やればできそうだ」
C-1:学習要件(成功の期待を持つように支援できるか)
C-2:成功の機会(自らの能力に対する信念を高めるか)
C-3:個人的コントロール(成功結果を認識できるか)
④Satisfaction「満足感:やってよかった」
S-1:自然な結果(どうすれば獲得した知識やスキルを活用する機会を提供できるか)
S-2:肯定的な結果(何が学習者の成功を強化するのか)
S-3:公平さ(どうすれば自らの成果を肯定的にとらえるよう支援できるか)
図3 J.M.ケラーの「ARCS」モデル
5 おわりに
学ぶことは,アリストテレスの「人はすべて生まれながらにして,知ることを欲する」からも,報酬や罰を与える外発的動機づけよりも,知ること自体を楽しんで何かをやろうという知的好奇心や達成動機の内発的動機づけが学習活動を支えている。自律的に学習するように導くことは課題であるが,先が見え辛い時代を生き抜く子どもにとって重要なことである。
参考文献
1) ジョナサン・バーグマン,アーロン・サムズ著,山内裕平,他著,『反転授業』,オデッセイコミュニケーションズ,2014
2) 鈴木克明,美馬のゆり編著,『学習設計マニュアル』,北大路書房,2018
3) 稲垣忠,鈴木克明,編著,『教師のためのインストラクショナルデザイン 授業設計マニュアル』,北大路書房,2011
4) J.M.ケラー著,鈴木克明,監訳,『学習意欲をデザインする』,北大路書房,2010
スクールカウンセラーと心理教育
~ チームの一員として心理教育を展開するために ~
(寄稿)
永浦 拡
北海道教育大学大学院教育学研究科高度教職実践専攻(教職大学院)准教授
北海道札幌市生まれ。兵庫教育大学大学院を修了後,兵庫県公立学校スクールカウンセラー,神戸医療福祉大学社会福祉学部講師,同准教授を経て2023年より現職。学校における臨床心理学,特にストレスマネジメントやインターネット依存等の予防プログラムの開発と実践が専門。博士(学校教育学),公認心理師,臨床心理士。
1 はじめに
平成22年以来,12年ぶりに改訂された生徒指導提要(文部科学省,2022)では,生徒指導を2軸3類4層に構造化し,その中でも常態的・先行的(プロアクティブ)な生徒指導として,全ての児童生徒を対象とした課題未然防止教育を,専門家等の協力を得ながら実施することが重要であると示されている。このような課題未然防止教育のひとつとして,これまで医学や心理学の知見からは,心理教育プログラムの開発および実践研究がなされてきた。しかし,学校教育の現場における実施状況は,学校裁量や教育委員会からの推奨に留まっており,さらなる展開のためには,実施にかかわるスクールカウンセラー(以下,SC)の資質向上が喫緊の課題であると報告されている(日本臨床心理士会,2022)。
筆者はこれまで,2011年よりスクールカウンセラーとして,公立の小中学校にて活動する中で,学校における心理教育プログラムの計画および実践に複数携わってきた。本稿では,SCと教員および学校との連携による心理教育プログラム実践(以下,プログラム)について紹介しながら,今後プロアクティブな生徒指導の効果的な展開のために,SCに求められる資質・力量について述べる。
2 ニーズの把握とアセスメント
まず,プログラムの実施にあたっては,対象となる学級・学校が抱えている課題や,教員がねらいとして身につけさせたい資質・能力がどのようなものであるかについて,把握することが重要である。中には,管理職やSC担当から「SCの先生にお任せします」,「先生のやりやすいもので構いません」といった依頼を受けることもある。これは,多忙な学校現場で,教職員が心理教育に関する理論や実践例を学習する時間や余裕がなかったり,過去の実践経験が少なく,専門的なことは専門家に正しく教育してもらいたいという思いが影響していることが多い。そこでSCは,個別面接以外の場面で児童生徒の様子をアセスメントしておくこと,実施対象の学級や学年の教師からニーズの聞き取りをしたうえで,適切なプログラムの提案を行うことが望ましい。また,近年はどのようなプログラムを行うかの指標となる尺度なども開発されており(寺戸ら,2019・2020など),客観的な視点からのニーズ把握と提案も可能である。
3 プログラムのアレンジ
今日,プログラムの授業案や実践例がまとめられた書籍が多く発刊されてきている。しかし,学級や学校の風土によっては,既存のプログラムの通りの実施が難しいことも少なくない。そこで筆者は,それらに応じたプログラムのアレンジを,教員とSCの協働で行ってきた。本来,心理教育は内容としては医学や心理学をベースに構成されているが,実際には学校における「授業」のひとつとして展開される。授業の開発および実践の理論については,教育のエキスパートである教員から学ぶことはとても多い。
永浦(2020)では,プログラムの授業案の中で,教員が気になる点の例として,グループワークの人数,児童生徒の書く作業や考える作業のスピードの違いへの配慮,本時の目標などの児童生徒の心に残りやすいキーワードを挙げる,ワークシートで知識面の復習を行うといったものが挙げられている。このような教育方法に関するトレーニングは,心理職を養成する課程で学ぶことはまれである。SCは,プログラムの本来のねらいが損なわれることがないよう留意しながら,教員の視点から見たプログラムの改善点について尋ね,協働で内容を検討することで,プログラムがより効果的に行われるようにつとめなくてはならない。また,実施後の効果検討,さらには授業内容を日々の教育活動の中でどのように活用していくか(般化させていくか)についても,分析と提案ができなくてはならない。さらに今後は,心理教育そのものだけではなく,授業を効果的に展開させる教育方法に関する理論や技術についても,養成課程のカリキュラムないしは自己研鑽のための研修会などで学ぶ機会が設けられることが期待される。
ニーズの把握・アセスメントからアレンジ,今後の検討までの流れを図1に示す。特に学校規模が大きい場合や,相談業務が多い場合などは,SCが勤務時間内にプログラム実践を行うことが難しい場合も少なくない。そこで,プログラム実践は教員が主導で行い,SCはバックアップに回るなどといった,タイムマネジメントの観点から実践方法を変えるなど,学校の実情に応じた柔軟な姿勢が求められる。
図1 心理教育プログラム実践の流れ(例)(永浦,2020)
4 科学者としての視点からの提案
わが国の教職員は研究に努めなければならないことが教育基本法によって規定されており(「教育基本法」(教員)第9条),さまざまな校内研究や課題研究が行われているが,教職員の学校における研究とSC活動との関連については,ほとんど報告が見当たらない。筆者は,SCとして勤務している公立中学校において,教職員の依頼を受けて,自治体との協働によるストレス研究およびプログラム実践を行った(永浦・冨永,2017)。その中でSCは,教職員の問題意識や取り扱いたいテーマをもとに,関連する研究等を紹介や,その分野に関する教職員研修を実施した。また,プログラムの効果の検討においては,研究デザインの提案や得られたデータの分析を担当し,研究を担当する教職員チームにフィードバックを行った(図2)。研究に携わった教職員へのインタビュー結果からは,客観的な指標をもとに,研究の成果をより詳細に理解することができたこと,また臨床心理学の理論に触れることで,自身の生徒指導のあり方や,子どもを理解する際の視野が広がったことなどの肯定的な変化が示されていた。
図2 SCと教員との協働による研究実践(永浦ら,2017)
今日の本邦における心理職(特に臨床心理士)の養成においては,1949年にアメリカにて提言された「科学者-実践家モデル」(scientist-practitioner model)に基づいた教育が多く採用され,主に大学院教育において,観察,記述,推論,仮説検証,理論構築の過程を学び,教育・研究・実践という3つを実践できるためのトレーニングが展開されてきた(松見,2016)。臨床心理学の専門性は,実践や教育のみならず,研究もその重要な要素であり,臨床心理士,そして2018年に誕生した国家資格である公認心理師,いずれの養成課程においても,心理学研究や統計学といった研究に関する科目の履修,大学院進学をした場合は(臨床心理士においては,指定大学院の修了が資格取得の必須条件である),修士論文の執筆や臨床心理学的研究に関するトレーニングを受けており,SCは心理学研究者としての科学性を専門性として備えている。SCもチームとしての学校の一員であると考えると,その専門性を生徒指導や教育相談等に関連する研究活動に生かすことは,生徒指導上の問題や心理的危機の予防および解決のための一助となると考えられる。
5 学校を越えた地域への発信・啓発
学校教育は,教職員はもちろんのこと,保護者や校区内外に住む地域の方々の協力によって行われている。SCの地域に向けた援助活動としては,学区の連絡協議会やサポート会議への参加などが挙げられるが(小林,2018),今後はプロアクティブな生徒指導の実践として,地域に向けた心の健康に関する正しい知識の普及や教育に,SCも関与していくことが求められるだろう。その実践例として,筆者ら研究チームと教育委員会の協働により実施された「ゲーム依存未然防止のための児童生徒アンケート」およびその結果をもとにした実践を紹介したい。
筆者は,当該自治体において5年以上SCとして活動していたが,2010年代後半より,インターネットやゲームへの依存が原因による学校不適応の問題がみられるようになり,どのような支援が効果的かについて,教職員と頭を悩ませていた。そのような中で,2019年,国際疾病分類の第11回改訂版(ICD-11)にて,新たに「ゲーム障害」を疾病として正式に集約された。また2020年には,新型コロナウイルス感染症の流行に伴う学校の閉鎖措置や不要不急の外出の制限などが,オンラインゲームの児童生徒への普及を後押しするかのように,ゲームの利用に関する相談や問題が学校現場で増加した。一方で,子どもたちが学級内で話題にする内容の多くが,オンラインゲームやYouTuberの配信に関するものになっていることや,コンピュータゲームの競技である「eスポーツ」において未成年が活躍していることなどから,教職員からは「単純にゲームは悪いものであると規制することは,現代社会の流れにはそぐわないだけではなく,子どもたちの楽しみや可能性が失われてしまう可能性があり,難しいのではないか」という声が挙がっていた。筆者は「ゲームをプレイすることを,日常生活に支障をきたさずに,上手くコントロールしていく」という,ストレスマネジメントの観点やインターネットに関する特徴的な考え方(認知)の影響について仮説を示した。協議の結果,ゲームへの依存に陥る児童生徒の心理的特徴を明らかにし,予防的なかかわりについて検討するために,筆者と教育委員会の共同によるアンケートの実施を行った。その結果,問題のあるゲーム利用が疑われる者の割合は,小中学生全体で7.3%と,同じ指標を用いた大学生の調査結果を上回る数値であった。この結果は,日本アルコール・アディクション医学会学術総会において報告がなされたが(永浦ら,2022),医療関係者からは,臨床の場面では出会うことのない子どもたちに,多くの問題が生じていることを裏付ける結果として,驚きの声が挙がった。
次に,これらの結果をもとに,筆者らは児童生徒および保護者に向けたリーフレットの作成と配布を行った。リーフレットには,本調査の結果の概要に加え,ゲーム依存の予防のためのヒントについてまとめた(永浦,2022)。当リーフレットは,学校を通して全児童生徒に配布されたほか,自治体の教育委員会のホームページから閲覧およびダウンロードが可能となっている※1。
さらに,ゲームへの依存に陥る児童生徒の心理的特徴として明らかになった,ゲームを断ることで友人関係が悪化するのではないかという不安や,ゲーム以外のストレス対処レパートリーの少なさ(永浦ら,印刷中)へのアプローチとして,いくつかの学校において,アサーショントレーニングやストレスマネジメントなどをベースとしたプログラムの作成および実施を,教育委員会および各校の生徒指導担当などとの協同により実施した。教育委員会の計らいにより,それらの取組は,自治体の広報誌に特集として掲載された※2。
このように,ひとつの課題に対する取り組みを学校内のみならず学術団体,地域社会に広く公表することは,学校を越えた社会全体で,プロアクティブな生徒指導に対する意識向上に寄与するものと考えられる。そのためにSCは,その専門的知識を教育関係者だけではなく,さまざまな分野の専門職や一般の方向けに容易に説明ができるスキルを身に着けるとともに,子どもたちのより良い発達・成長のためのエビデンスとして,学術団体や社会に発信していく姿勢が求められるのではないか。
6 終わりに
近年,SCの常勤化に向け,官公庁や職能団体はさまざまな調査や研究を進めており,そのためのエビデンスが蓄積されている最中である。本稿で紹介した実践例はいずれも単一の事例であり,SCの勤務形態,自治体および学校の規模や状況などが心理教育プログラムの実践に大きく影響する学校臨床の場面において,その結果の普遍化をすることは難しい。しかし,すべての取り組みにおいて共通していることは,SCが主体でも助言者でもなく,教職員と同じ目線でともに悩み考えるという,まさに「チーム」の一員として活動する姿勢と,勤務校における問題解決というミクロな視点をこえて,専門職として社会全体の心の健康の保持増進に寄与するために積極的に発信をしていくというマクロな視点を持つことである。今後,すべてのSCがこれらの専門性を自覚し,自己研鑽していけるよう,養成機関および職能団体において,教育研修のあり方について早急な検討が行われることが期待される。
謝辞
本稿で紹介した研究および実践にご協力をいただきました各自治体教育委員会の皆様ならびに小中学校の先生方,児童生徒の皆様に,心より御礼申し上げます。なお,本稿で紹介した研究および実践の一部は,JSPS科研費19K03302の助成を受けたものである(基盤研究C 研究代表者:永浦拡)。
『教育への扉』とは
竹谷出版学術ジャーナル『教育への扉』は当社から依頼した著名な学識者の方々から頂いた「寄稿」や、全国の研究者・実践者の方々から「投稿」頂いた論文等をWeb上で定期刊行物として読者の皆様に提供するものです。
教育実践や研究に役立つ情報共有の場になれば幸いです。
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― 第6巻(2026年度) Vol.6 ―――――――
<第1号:6月号> No.1 New!
1. 【寄稿】組立・分解型実習題材の開発と授業実践(大内 毅)
2. 【コラム】高校生に「世界に挑む夏」を ~カナダ短期留学プログラム3年間の実践から~(石田 真由)A Summer to Take on a Multicultural World: Insights from Three Years of a Short-Term Study Abroad Program for Japanese High School Students
― 第5巻(2025年度) Vol.5 ―――――――
<第1号:6月号>
1.【寄稿」ヘルスプロモーションの理解 ~ 学生がウェルビーイングとの関連に気づく~ (野口 直美)
2.【コラム】教育におけるAIとウェルビーイング(青木 雄志)
<第2号:9月号>
3.【実践報告】「子どもが主人公の授業を拓く」授業の創造 ~単元デザインシートを活用した校内研修の取組を通して~(高野 拓実・河野 翼)
<第3号:12月号>
4.【コラム】高校生のネット 依存と未然防止教育 ~保健体育 の 授業と 養護教諭 ・ 学 級担任 の 連携 による指導~ (藤川聡・永浦拡)
<第4号:3月号>
5. 教師の実践研究を支える仕組み ~「学習支援研究会」における継続的支援の構造 ~(福島 耕平)
― 第4巻(2024年度) Vol.4 ―――――――
<第1号:6月号>
1. 【寄稿】子ども理解を中心に据えた授業構築を目指して~ チームの一員として心理教育を展開するために ~(高橋 純一)
<第2号:9月号>
~ 思考力・判断力・表現力を育む評価について~ (丸山敏夫)
3. 【論文】フローチャートを用いた調理計画立案の考察 ―小学校家庭科における調理計画表に着目して―(青木 雄志)
<第3号:12月号>
4. 【寄稿】宿題とは何か ~ミクロな視点から学校文化を読み解く~(宮崎 麻世)
<第4号:3月号>
5. 【コラム】これからの生徒指導とは ~課題性と時間軸を捉えて~(藤川 聡・永浦 拡)
― 第3巻(2023年度) Vol.3―――――――
<第1号:6月号>
1. 【論文】地域に視点を置いた教員養成に関する実践的研究 ー公民館と連携した社会科教育ゼミナールの取組を通して―(高橋 純一)
2. 【寄稿】スクールカウンセラーと心理教育 ~チームの一員として心理教育を展開するために~(永浦 拡)
<第2号:9月号>
3.【論文】社会科指導法における授業力向上に関する研究 ― 対話型授業構想を取り入れて―(杉浦 勉)
4.【実践報告】教師の成長を促す学校現場における省察支援の実践 ~「授業改善推進チーム活用事業」の取組に「ALACTモデル」を活用して~(小林 豊)
<第3号:12月号>
5.【寄稿】インストラクショナルデザインを活用した授業設計(藤本 光司)
<第4号:3月号>
6. 【実践報告】円滑な接続のための幼小連携のあり方 ~ 勤務園のカリキュラムづくりを通して~ (青柳 紘子)
― 第2巻(2022年度) Vol.2―――――――
<第1号:6月号>
1. 【寄稿】GIGAスクールの先を見据えて ~ 情報活用能力を育てるために必要な課題とは ~(磯部 征尊)
<第2号:9月号>
2.【実践報告】技術リテラシーを育むガバナンスレビュー学習の実践~ エネルギー変換の授業を通して ~(勝瀬 駿太)
<第3号:12月号>
3.【寄稿】食農を軸にしたカリキュラム・マネジメント ~北海道釧路市立山花小中学校の取り組み~(小泉 匡弘)
<第4号:3月号>
4.【実践報告】深い学びにつながる学級の仲間理解を目指した実践~特別活動「くらしの時間」に焦点を当てて~(高橋 純一)
― 第1巻(2021年度) Vol.1―――――――
<第1号:6月号>
1. 【寄稿】技術科教育の力ある教材とは ~「新編 技術科教材論」の発刊趣旨とその意味 ~(安東茂樹)
<第2号:9月号>
2. 【コラム】ICT を活用した総合的な学習の時間 ― 探究的な学習の充実を目指して ―(小原広士)
3. 【論文】プログラミング的思考を用いた教科指導の考察 ― ICT 活用を取り入れた国語(文学)授業デザインを中心に―(大村勅夫)
<第3号:12月号>
4. 【寄稿】ミドルリーダーとしての資質とは ~教職大学院の組織マネジメントコースの在り方~ (水上 丈実)
5. 【論文】失敗体験における原因帰属の傾向と技能の関係 ― 技術科の製作学習に着目して―(中川晃)
<第4号:3月号>
6. 【コラム】ICT を活用した生物育成の技術 ~ 技術科における自発的な栽培技術の習得を目指して ~(小澤 雄生)
7. 【実践報告】生物育成の技術における授業構築の留意点とは ~ 技術科教師としての 16 年間 5 校での実践研究より ~(青山 陽介)
Web版【寄稿】バックナンバー
<2021年12月>
◆ミドルリーダーとしての資質とは~教職大学院の組織マネジメントコースの在り方~(水上 丈実)
<2021年6月>
◆技術科教育の力ある教材とは~ 「新編 技術科教材論」の発刊趣旨とその意味 ~(安東 茂樹)
<2022年6月>
◆GIGAスクールの先を見据えて~情報活用能力を育てるために必要な課題とは~(磯部 征尊)
<2022年12月>
◆食農を軸にしたカリキュラム・マネジメント ~北海道釧路市立山花小中学校の取り組み ~(小泉 匡弘)
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